色鉛筆



顔料と蝋などを固めた芯を木製または紙巻きの軸に収めた画材・筆記具。 鉛筆の一種ですが、普通の鉛筆とは芯の製法が異なり、含む顔料によって様々な 有彩色および無彩色の芯を持ちます。 主に筆記、図画、マーキングなどに用いられ、欧米では19世紀始めにはマーキング用 として存在し、1920年代頃から美術用を銘打つ60色程度のものが登場しています。日本では 明治時代に小学校の教育用画材として用いられていました。




歴史

色鉛筆が最初に登場したのは1795年。 フランス人のニコラス・ジャック・コンテが硫黄の代わりに粘土を黒鉛と混ぜ、 焼き固めて芯を作ることを発明しました。しかし、この時の色鉛筆は赤褐と白の2色だけ。 多彩なものができたのは19世紀中頃以降、イギリスやドイツで顔料と粘土の配合加工で生まれました。


構造

色鉛筆の芯は色を出すための顔料や染料、 書き味のためのタルクや蝋、かためるためのノリなどからつくられており、 鉛筆とは違い炉(ろ)で焼くこともないのでやわらかです。 そのため色鉛筆の芯は鉛筆の芯に比べて強度が弱く、短いところと長いところができてしまう 鉛筆と同じ六角形の軸だと芯を十分に保護することができません。 主に流通している色鉛筆には力が一点にかからない丸い軸になっているものが多くあります。 しかし、現在では技術の進歩により多角形の軸でも芯を十分に保護できるようになっています。 ただ、色鉛筆の場合は文字を書くだけでなく絵を描いたり色を塗ったり、様々な持ち方で使用されるため、 現在でも指あたりのよい丸軸が多いです。





出典
色鉛筆 - Wikipedia
色えんぴつができるまで|特集|三菱鉛筆株式会社
色鉛筆の豆知識|文具館タキザワ